著者
竹内 良彦 福田 至朗 大矢 俊夫
出版者
愛知県農業総合試験場
雑誌
愛知県農業総合試験場研究報告 (ISSN:03887995)
巻号頁・発行日
no.38, pp.57-63, 2006-12

メロン黄化えそウイルス(MYSV)を、罹病葉から簡易に検出できる方法を開発した。この方法は新しいDNA増幅技術であるLAMP法を利用したものである。サンプルの葉を緩衝液(ris-HC1)とともにすり潰し、この懸濁液を、今回開発したLAMPプライマーを含むR-LAMP反応液に混合して、63℃で1時間保温するだけの簡単な操作により検出が可能である。また、つまようじで葉をつつき、反応液に浸すだけでも検出が可能であった。LAMPプライマーの設計に際しては、愛知県で発生したMYSVの遺伝子を解析し、塩基配列の一部を決定した。この塩基配列を他と比較したところ、最初の確認地である静岡県で採取された系統とは明確な違いがあったが、高知県で採取された系統及びタイで採取されたうちの1系統とはほぼ一致していた。