著者
竹内 良彦 福田 至朗 大矢 俊夫
出版者
愛知県農業総合試験場
雑誌
愛知県農業総合試験場研究報告 (ISSN:03887995)
巻号頁・発行日
no.38, pp.57-63, 2006-12

メロン黄化えそウイルス(MYSV)を、罹病葉から簡易に検出できる方法を開発した。この方法は新しいDNA増幅技術であるLAMP法を利用したものである。サンプルの葉を緩衝液(ris-HC1)とともにすり潰し、この懸濁液を、今回開発したLAMPプライマーを含むR-LAMP反応液に混合して、63℃で1時間保温するだけの簡単な操作により検出が可能である。また、つまようじで葉をつつき、反応液に浸すだけでも検出が可能であった。LAMPプライマーの設計に際しては、愛知県で発生したMYSVの遺伝子を解析し、塩基配列の一部を決定した。この塩基配列を他と比較したところ、最初の確認地である静岡県で採取された系統とは明確な違いがあったが、高知県で採取された系統及びタイで採取されたうちの1系統とはほぼ一致していた。
著者
原田 聰 福田 至朗 田中 有引 石黒 幸雄 佐藤 隆英
出版者
日本育種学会
雑誌
Breeding science (ISSN:13447610)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.429-434, 1995-12
被引用文献数
2

L. chmielewskii. L. hirsutum and L. peruvianum などのトマト野生種における果実でのショ糖含有形質は,単一劣性遺伝子に支配されていると考えられている.我々は,この因子がインベルターゼであると考え,インベルターゼ遺伝子とショ糖含有形質との関係について検討した.既に,トマト栽培種果実からの細胞壁結合型インベルターゼ。DNAをクローニングしており,その塩基配列を基に,栽培種とL. chmielewskiiを材料として,PCR法を用いた多型解析を行なった.その結果,増幅断片長に差が認められた部分が存在したため,それぞれの断片の塩基配列を決定した.大部分の塩基配列は一致していたが,最後のイントロン(第6)において,L. chmielewskiiの方が栽培種より計11bp短いのが認められ,その中にはlO bpの連続した"AAAAGGTTTT"という特徴的な配列が存在した