著者
岡 昌吾 川崎 ナナ 竹松 弘 森瀬 譲二
出版者
京都大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

近年、脳の高次機能に糖鎖が深く関わることが次々に示され、神経系における糖鎖研究の重要性が増している。本研究では神経可塑性の調節に重要な役割を持つHNK-1糖鎖、およびシナプス可塑性調節に中心的な役割を担うAMPA受容体に発現するN型糖鎖を中心に解析を行った。その結果、AMPA受容体上のN型糖鎖が、その細胞表面発現量、細胞表面上での側方拡散の調節などに関わることを明らかにした。また、ペリニューロナルネット上に存在する新規HNK-1糖鎖を同定し、神経可塑性調節に重要なコンドロイチン硫酸鎖の合成を制御していることを明らかにした。