- 著者
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竹田 一郎
- 出版者
- 公益社団法人 日本化学会
- 雑誌
- 日本化学会誌
- 巻号頁・発行日
- vol.1974, no.2, pp.280-287, 1974
電気回路を簡略化したガスクロマトグラフ用簡易型エレクトロニック ディジタル インテグレーター試作を行ない,その精度,使いやすさなどにつき検討を加えた。<BR>ガスクロマトグラフよりの信号電圧は,μA-741型演算増幅器で100倍に反転増幅されたのち,μA-709型演算増幅 器,およびユニジャンクシ ントランジスターによる電圧-周波数変換回路により,入力電圧に比例したパルス列に変換される。そのパルス列は集積回路による計数回路で計数後,ニキシー管で表示される。<BR>また,入力信号電圧の微分値が一定の水準を越えたとき,ピークが溶出したとみなす自動ピーク検出回路に連動して,直前のピーク計数値の記憶表示,および計数部の帰塁を行ない,測定が容易に行なえるよう配慮した。本積分器は,市販品のほぼ1/20の費用で製作でき,実際のガスクロマトグラフ測定では,測定者が計数値を記録しなければならない不便もあるが,かなりの高精度で測定可能であった。また,本積分器の機能を向上した中級型積分器についても一部述べた。