著者
竹田 正秀
出版者
秋田大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

今回我々は、細胞膜エストロゲン受容体であるGPR30の喘息病態への関与を検討した。喘息マウスを用いた研究では、GRP30アゴニストであるG-1投与によって、アレルギー性の気道炎症や気道抵抗の抑制が認められた。この現象は、IL-10ノックアウトマウスでみられず、GPR30がIL-10を介して喘息病態に関与することが示唆された。一方でヒト好酸球を用いた研究においては、G-1投与によって、IL-5非存在下では、好酸球の生存延長、IL-5存在下では、生存抑制的に作用した。今後さらなる検討の余地を残してはいるが、GPR30が喘息病態において機能的な役割を果たす可能性が本研究によって示唆された。