著者
菊地 克久 川崎 拓 奥村 法昭 笠原 俊幸 小泉 祐介 大澤 真 杉本 俊郎 藤本 徳殻 宮原 健一朗 今井 晋二 猿橋 康雄 松末 吉隆
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.119-125, 2011-06-30 (Released:2016-01-30)
参考文献数
17

Remitting seronegative symmetrical synovitis with pitting edema(RS3PE)症候群に両側胸水を伴った症例を報告する.症例は83歳女性.炎症反応が高値で,好中球優位の滲出性胸水と手の蜂窩織炎様症状を認めた為,感染との鑑別診断に難渋した.ステロイドの増量で,手背と足背に圧痕を伴う浮腫(pitting edema)及び多発関節痛と高熱は急激に改善し,同時に胸水も劇的に改善を認めた.稀ではあるが,胸膜炎を伴うRS3PE症候群があるので注意を要する.