- 著者
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米山 泰生
貝沼 修
谷口 徹志
中島 光一
渡辺 良之
原 壮
- 出版者
- 一般社団法人日本消化器外科学会
- 雑誌
- 日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
- 巻号頁・発行日
- vol.35, no.2, pp.214-218, 2002-02-01
- 参考文献数
- 17
- 被引用文献数
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20
症例は67歳の女性.1993年に直腸癌にて低位前方切除術行い, その後2回の肝転移および肺転移の切除術を受けた.2000年5月腹部CTにて主膵管拡張と膵頭部に不均一に造影される腫瘍を認め, MRCP, ERCPにて膵頭部主膵管に途絶を認めた.膵転移もしくは腫瘤形成性膵炎を疑い, エコー下膵生検を行い, 直腸癌膵転移の診断にて7月19日膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的にも高〜中分化型腺癌で, 原発巣および肝・肺転移巣と類似の所見であった.直腸癌膵転移は極めてまれであり, 本邦報告例では異時性に他臓器転移をきたし, 複数回の転移巣切除術が行われていることが多いが, 長期生存例も報告されており, 膵転移も根治性が得られれば積極的に手術をすべきと考えられた.