著者
小澤 智宏 米村 俊昭
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

生体内で血管弛緩、免疫などに関与している一酸化窒素(NO)は、作用に応じた適量が決まっているが、いったんその濃度が変化すると動脈硬化や敗血症など重篤な病気を引き起こす。本研究では生体内NO濃度に着目し、これをセンシング可能なシステムの構築を目指した。強い電子供与により正味の正電荷が減少した金属イオンは、外部からのさらなる電子供与に対して抵抗する。これを利用して金属イオンとの反応性が高いもの(NOなど)のみが反応する分子の構築に成功した。これらを電極表面に修飾してデバイスの構築を試みたところ、金属イオンと電極表面との直接的な相互作用により、本来の分子の性質を電極上で再現することができなかった。