著者
近本 武次 米谷 武士
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.530-533_1, 1984-12-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
8
被引用文献数
3 4

豆類に含まれるシアン化合物をFID-ガスクロマトグラフィー (GC) により簡便に定量する方法を確立した. 酵素分解により青酸配糖体から遊離したシアン化水素を水蒸気蒸留し, アルカリ性溶液中に捕集した. 蒸留液の一定量をとり減圧濃縮した後, 1Mギ酸を加えて酸性とし, この溶液をFID-GCに供しシアン化水素の定量を行った. 豆類に由来する揮発性有機化合物の妨害を受けることなく, 2μg/g以上のシアン化合物 (シアン化水素として) を検出することが可能であった. 本法による定量値は, 吸光光度法 (ピリジン-ピラゾロン法) による定量値とよく一致した.