著者
粟田 さち子
出版者
群馬大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

学生の系統解剖のご献体に対して、解剖固定液で希釈した経口造影剤を橈骨動脈より注入して造影CTを行った。この方法により、多くのご献体で頭部から下肢まで血管内が造影できた。また、臓器内も造影される事が確認できたが、細い血管内の血栓が原因なのか均一に造影される例はかなり少なかった。均一に造影する方法は確立出来なかった。司法解剖を行うご遺体では、造影剤を入れたことで体内の液体量が変化してしまう場合に、解剖時の所見が本来と異なってしまうため、CTのみで体内の液体量を正確に把握する必要があった。しかし液体の照合の検討が出来ず司法解剖のご遺体に対しては造影できなかった。