著者
紀 嘉浩
出版者
明治薬科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

神経変変性疾患の多くでは、神経細胞内にタンパク質凝集物が蓄積する。この凝集物には、疾患発症を仲介するタンパク質や、逆に進行を食い止めるために働くタンパク質が集積している可能性がある。本研究では、ポリグルタミン凝集体とC9orf72遺伝子変異による筋萎縮性側索硬化症で生じるGly‐Alaリピート凝集体に共通して含まれるタンパク質として、MLF2に注目した。このタンパク質は疾患モデルマウス脳で局在が変化しており、異常タンパク質の影響を受けることが示唆された。MLF2の機能解明の手がかりとして複数の結合タンパク質を見出した。これらの知見は、今後、複数の神経疾患間の共通病態の理解に繋がると考えられる。