著者
紙屋 貢
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.20, pp.78-80, 1963-06-20

最近鹿児島県の本土においても甘藤の栽培が行われるようになり,一部には製糖工場も設立せられて,栽培面積も急速に増加の傾向にある。鹿児島県本土の甘熊栽培の歴史は古く,相当の栽培面積をみた時代もあったので,この機会に鹿児島県本土の甘蕉隷培の消長を明らかにし,砂糖が一部地方では重要農産物であったことをのべて参考に供したい。なおこのことについては筆者が鹿児島県農試熊毛分場場在勤時代に調査したことがあったが,未発表のまま資料が逸散してしまったが,今度鹿児島県農事調査なる資料をみることが出来たので,これを中心にし手許にある資料で急いでとりまとめることにした。