著者
細井 健太郎 坂元 紫穂子 中村 克彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.173-174, 1997-03-12

われわれは, 超融合法 (hyper resolution)に基づく前向き推論による論理プログラミングの計算方式の研究を進めてきた. Prologに代表される多くの論理プログラムはSLD融合または後向き計算に基づくゴール駆動型計算モデルを採用しているが, 前向き推論に基づくアプローチは一般的な論理プログラミングとしてはあまり発展していない. しかし, Prologでは, 多くの言語のもつ配列や連想記憶の使用などのデータ構造がないため, 大量のデータの集合の処理を効率よく行ないにくい. また, ゴール駆動型の並列計算モデルは,共通の変数の代入による同期に多く依存しているため論理的な意味を多く失っているなどの問題点がある. われわれは, 前向き推論に基づく論理プログラミング言語Monologと処理システムを作成して, 広範囲の分野への応用をはかっている. 今回は, 効率の高い計算のために, 部分的マッチングの結果を2進探索木に格納する方法について述べる.