著者
織田 芳人
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究の目的は、1回の操作で折り畳みが完了する多面体を用いて、幼児用の知育玩具を開発することである。サイズとして、幼児が手に取って形体の変化・動きを体験できるような小型遊具と、幼児が内部に入って空間感を体験できるように開口部を設けた大型遊具を想定した。小型及び大型の試作モデルを用いて、幼児による操作実験、及び、保護者に対するアンケート調査を行った結果、小型及び大型の試作モデルは幼児用玩具として有効であると考えられた。幾何学形体に対する幼児の認知に関して2種類の実験を行った結果、小型及び大型の試作モデルは教育的有効性を有すると考えられた。したがって、この研究によって、1回の操作で折り畳みが完了する多面体を用いた小型及び大型の試作モデルは、幼児用玩具として有効であり、知育玩具としても有効であることを明らかにすることができた。