著者
楢崎 達也 美濃島 浩 廣田 智行 森下 勝典 林 貴康
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.124, 2013

団地化は20年前から必要性が叫ばれている林業振興に必要不可欠な取組だが、進捗は全く芳しくない。理由の一つは団地化のための手法が見出されなかったことである。森林組合の業務を「森林管理サービス」業と定義し、団地化を民間企業で行われる「営業活動」だと定義すれば手法が見える。計画的且つ効率的な団地化を行う上では、森林所有者が納得しやすい施業提案が必要。現在の課題は次。①紙プラン書ではプランナーは説明しにくく所有者は理解しにくい、②作業Before、作業内容、作業Afterを十分に見せてない、③プラン書の作成がシステム化されておらず非効率、④「提案型」としながら1つの提案の「押し付け営業」、⑤お客様の要望に応える仕組みでない。解決のため「真の提案型営業」をコンセプトに,タブレットPCによる提案営業支援アプリを開発。これにより、視覚的にわかりやすい提案を、森林所有者と相談し妥協点を探り、その場でプラン書を修正し、仮契約を結ぶ。プランナーには、無理なプラン書作成の軽減、ポイントを得た定型的な説明等のメリットがある。説明をしにくい「森林管理サービス」業であるからこそ、ITの活用が有効である。