著者
美谷島 杏子
出版者
福井大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究ではApc; Id2遺伝子変異マウス(Apc; Id2マウス)を用いて、Id2の腸管腫瘍形成における機能を遺伝学的に解析した。Id2欠損による腫瘍上皮細胞の増殖能とアポトーシスへの影響は認められず、腫瘍の大きさへの影響も僅かであったが、回腸の腫瘍の数が80%減少するという著しい変化が観察された。このことからId2は回腸腫瘍形成のinitiationに重要であることが示唆された。DNAマイクロアレイの解析から、Apc:Id2マウスの腸陰窩ではApc欠損型腸腫瘍形成に必須なc-Mycタンパク質の阻害因子や腫瘍形成抑制因子の発現が変動しておりこれらが腫瘍形成抑制に関与していることが示唆された。