著者
羽賀 智宏 齋藤 智久
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.189-196, 2013-07-25 (Released:2013-10-25)
参考文献数
30

インターフェロン (IFN) αは、C型肝炎、B型肝炎などのウイルスを除去する作用があるが、消失半減期が短いことから週3回の注射が必要であった。そこで IFN α へのポリエチレングリコール (PEG) 付加による、消失半減期の長い製剤の開発が試みられた。ペグインターフェロン アルファ―2a (ペガシス®)は、従来型 IFNα―2a に40kDの分枝型 PEG で化学修飾することにより、血中薬物消失時間を延長し、生体内IFN活性を長時間持続させ、従来の週3回投与から週1回投与を可能にした製剤である。またこのことにより、C型慢性肝炎及びB型慢性肝炎患者に対する治療成績が向上した。