著者
出原 立子 赤野 裕喜 脇坂 一希 川﨑 寧史
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.10, 2013 (Released:2013-06-20)

金沢の伝統工芸活性化を目指し、伝統工芸の魅力の伝え方として、これまでとは違った切り口から紹介する方法を検討し、若者に訴求できる伝統工芸の魅力発信の方法について提案し、実際にそれを実践してみることからその方法にについて考察を行った。金沢の伝統工芸の中でも代表的な加賀友禅の魅力を若者に伝え、興味関心を持ってもらうきっかけを作る方法を検討した。具体的には、メディア技術を活用した加賀友禅染めデジタル体験システム「Somect」を開発し、それを用いて体験型のイベントを街中において開催することを試みた。 加賀友禅染めデジタル体験システム「Somect」は、布でできたスクリーンを手で直接触れることで、加賀友禅の繊細な図柄を元に加賀五彩の彩色・ぼかし表現も自在にできるのが特徴で、手で布地を触れることで染め体験ができるインターフェースを用い、手仕事の技を伝えることをねらいとした。 本システムを使ったイベントを金沢の街中で実施し、そのイベント会場の設計・制作は建築学科の学生が担当し、システムのデザインと体験シーンのデザインの効果的なコラボレーションを行うことができた。