著者
臧 理 十代田 朗 渡辺 貴介
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.643-646, 1998-03-30
被引用文献数
1

1900〜1930年の間,中国国内には上海租界に在住した外国人たちの手でいくつかの避暑地が建設され,現在も国有財産として利用されている。これらの発展過程を検討しておくことは今後中国において新しくリゾートを造る場合への有益な示唆を得ると考えられる。そこで,本研究は,上海に租界があった時代を対象とし,まず,上海からでかける避暑地にはどのような所があったかを概略把握した上で,その中の代表的な高原避暑地である廬山について,外国人から中国人の避暑地への変貌過程,別荘地としての空間構成の特徴とその変容,及びそこでの避暑生活や行われたアクティビティ等を明らかにしている。