著者
臼杵 憲祐
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.104, no.7, pp.1389-1396, 2015-07-10 (Released:2016-07-10)
参考文献数
10
被引用文献数
2 6

溶血性貧血は,網赤血球の増加,ビリルビン高値(間接ビリルビン優位),LDH高値,ハプトグロビンの低値などから診断する.溶血性貧血の症例の半数はCoombs試験陽性を呈する温式自己免疫性溶血性貧血であり,副腎皮質ホルモン療法が有効である.1/4は発作性夜間ヘモグロビン尿症である.約1割を占める遺伝性球状赤血球症では,小型球状赤血球とMCHC高値が特徴であり,EMA結合能測定試験が陽性所見を呈する.
著者
臼杵 憲祐
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.102, no.7, pp.1696-1704, 2013-07-10 (Released:2014-07-10)
参考文献数
10

成人急性リンパ性白血病は年齢,白血球数,核型の予後因子によって層別化して治療する.小児の治療では副腎皮質ホルモン,ビンクリスチン,アスパラギナーゼの投与量が多く,中枢神経白血病の予防治療が強力であるが,この小児用の治療レジメンを用いることによって思春期/若年成人の治療成績は改善した.また,チロシンキナーゼ阻害薬の導入によってフィラデルフィア染色体陽性例の治療成績は著しく改善した.