- 著者
-
小畑 登紀夫
藤井 勝利
舩城 衛介
堤内 清志
大岡 朗
水津 真
金築 祐
- 出版者
- 日本農薬学会
- 雑誌
- 日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
- 巻号頁・発行日
- vol.24, no.1, pp.33-37, 1999-02-20
ピラゾール環を骨格とする新しい系統の化合物を合成し, その殺ダニ活性と魚毒性を調べた.N-フェノキシエチルピラゾール-5-カルボキサミド誘導体(III)に, ナミハダニに対する高い活性が認められた.しかしながら, メダカに対する毒性も高いレベルにあった.そこでN-フェノキシエチルピラゾール-5-カルボキサミド誘導体(III)を基にして, ハダニと魚間の活性選択性を得るために, N-アシル-N-フェノキシエチルピラゾール-5-カルボキサミド誘導体(IV)へと導いた.生物試験の結果, N-アシル化誘導体(IV)のいくつかの化合物に, 高い殺ダニ活性を維持しながら, 魚毒性の低い化合物を見出した.この選択活性は, N-アシル化誘導体(IV)のなかでピラゾール環の4位が無置換で, 3位にtert-ブチル基が導入された時, 最も大きかった.