著者
古道 一樹 芝田 晋介 湯浅 慎介
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

拡張型心筋症、肥大型心筋症、および左室心筋緻密化障害は小児によく認められる心筋症であり、不整脈や心不全の原因となるが、根治療法は存在しない。新たな治療戦略の開発に、病態形成に関連する心筋発生学的な知見は必要不可欠である。しかし、ヒト遺伝子型-表現型の相関性を完全に説明できるモデルはいまだ存在しない。この課題を克服するために、同一の遺伝子背景を有し、心筋症特異的遺伝子変異のみが遺伝情報として異なる心筋症特異的isogenic-iPS細胞株を樹立する。各細胞株を心筋に分化する過程において、心筋発生・成熟各段階のシグナルに注目し、心筋症の遺伝子型-表現型相関を制御するメカニズムの同定を目指す。