著者
芦原 正紀 斉藤 照夫 中村 光男 井野場 静代
出版者
湘南工科大学
雑誌
湘南工科大学紀要 (ISSN:09192549)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.71-76, 1995-03-25

本学の全国大学女子サッカー大会優勝チームの選手の中から11名選出し, 1年時と4年時の形態及び体力, 運動能力を比較した結果は, 以下のごとくまとめることができた。1.形態は, すべての項目においても1年時と4年時の両者の間には有意な差は認められなかった。2.背筋力は, 1年時よりも4年時のほうが約20kg増大しており, 有意な差が認められた。3. 50m走は, 1年時よりも4年時のほうが約0.5秒速くなり, 有意な差が認められた。4. 100m走は, 1年時よりも4年時のほうが約0.7秒速くなり, 有意な差が認められた。5.動作開始時間は, 1年時よりも4年時のほうが約0.03秒速くなり, 有意な差が認められた。6.筋収縮時間は, 1年時よりも4年時のほうが約0.03秒速くなり, 有意な差が認められた。7.全身反応時間には, 1年時よりも4年時のほうが約0.05秒速くなり, 有意な差が認められた。8.したがって, 女性の場合においても4年間のサッカーにより, 筋力や敏捷性を助長させる可能性が示唆された。