著者
関根 平 春日 重光 上條 佳郎 鈴木 裕太 芹沢 麻衣子 中津川 実里 西岡 杏子 芳川 諒 岡部 繭子
出版者
日本作物学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
no.47, pp.97-99, 2012-03-31

育成した極早生ライムギ(SUR-1)と市販品種を供試し3ヵ年にわたり主要農業形質の生産力検定試験を行った.乾物収量については,「SUR-1」は3ヵ年とも市販の早生品種「春一番」や「キングライムギ」と有意差はなかった.出穂日については,「SUR-1」は2009, 2010年では市販の極早生品種「ライ太郎」と同程度だったが,両年に比べl〜3月の平均気温が低かった2011年では,「SUR-1」の出穂日は早生品種「春一番」や「キングライムギ」よりl〜2日遅かった.これらの結果から,「SUR-1」は準高冷地において冬期の気温が低い場合,市販の早生品種とほぼ同じ熟期で,乾物収量は「キングライムギ」と同程度だが「春一番」に比べやや劣る可能性がみられた.しかし,「SUR-1」の耐倒伏性は市販の早生品種に比べて優れていた.