著者
冨永 邦彦 若狭 治毅
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.867-870, 1994-06-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
3

リンパ節はその目的に合致した高度な組織構造を持ち,濾過装置として,抗体産生臓器として生体防御に重要である.リンパ節は皮質と髄質に大別され,皮質にはBリンパ球の集簇するリンパ濾胞が存在する.リンパ液は被膜直下の辺縁洞と呼ばれるリンパ洞に注ぎ,中間洞・髄洞へと流れる間に大食細胞による濾過をうける.血管系の特徴として濾胞周囲に毛細血管後細静脈がありTリンパ球の流入口とされる.濾胞の支持細胞として濾胞樹状細胞が,傍皮質には抗原提示細胞として合指状細網細胞が存在する.