著者
茅野 剛史 多田 好克
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. [プログラミング-言語基礎実践-]
巻号頁・発行日
vol.94, no.65, pp.145-152, 1994-07-21

協調言語であるLindaは,現在UNIXワークステーション上で実現されたものが多い.また,現行のLindaシステムではデータ通信の手段であるタプル空間がひとつのワークステーション上にしかないものが多く,そのためにさまざまな問題が発生している.本研究では,タプル空間がひとつしかないことによって起こる問題を解決するために,タプル空間が複数の計算機上に分散して存在するLindaシステムを提案する.また,効率をあげるためにアプリケーションのデータの扱いによって,分散のさせ方を変更するアプリケーション指向のアルゴリズムを考案する.今回の実現では,既存のシステムを改良し,Lindaのセマンティクスを用いて分散システムを記述した.