- 著者
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那須 倫範
吉田 仁
山田 正名
荒井 理歩
長岡 治美
片岡 久嗣
- 出版者
- 日本臨床麻酔学会
- 雑誌
- 日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
- 巻号頁・発行日
- vol.37, no.3, pp.327-330, 2017-05-15 (Released:2017-06-17)
- 参考文献数
- 5
- 被引用文献数
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症例は52歳,女性.原発性左上葉肺癌の診断で胸腔鏡下左肺上葉切除術が予定された.35Frの左用ダブルルーメンチューブ(DLT)を用いた気管挿管操作に難渋することはなかった.術中の片肺換気は異常を認めず,バイタルサインも落ち着いていたが,肺切除後にリークテストを行ったところ縦隔より気漏があり,DLTにより左主気管支膜様部損傷が生じていることが判明した.開胸直視下に修復術が行われ,術後経過は良好であった.DLTを用いる際には,気管・気管支損傷を起こしうることを認識する必要がある.