著者
荒川 詠美 三井 一希 佐藤 和紀
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S45066, (Released:2021-11-15)
参考文献数
10

本研究は,小学校高学年を対象に,複数の情報の読み取りが必要な調査問題を作成し,(1)正答率(2)問題や資料等を読む順序(3)新聞やフィクションを含む読書頻度について調査を行い,正答率と読む順序の関係性と,正答率と読書頻度の関係性の検討を行なった.その結果,(1)正答率と手順の比較では,正答の児童と誤答の児童の読む手順に大きな差はみられないこと,(2)出題した3問全てで正答の児童の方がフィクションを月に数回程度読んでおり,誤答の児童よりも読書頻度が有意に高かったことが示唆された.正誤による読む順序に大きな違いはないがフィクションの読書頻度が異なり,読み方に特徴があると示唆された.