著者
荻沼 政之
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.36-38, 2022 (Released:2022-03-25)
参考文献数
9

最近我々は,脊椎動物胚でエネルギー代謝の代謝物が勾配を形成し,シグナル経路を直接制御することで胚のパターン形成を制御することを発見した.これは100年前に提唱された化学勾配モデルであるChildモデルの分子機構を実証した研究とも言える.本稿では我々の研究を紹介し,Childモデルの先見性を再確認し,今後の展望を議論したい.