- 著者
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菅原 秀幸
- 出版者
- 一般社団法人 日本支援対話学会
- 雑誌
- 支援対話研究 (ISSN:21882177)
- 巻号頁・発行日
- vol.4, pp.53-62, 2017 (Released:2018-01-29)
- 参考文献数
- 7
主体性に重きをおいた「引きだして、伸ばす」というコーチング的アプローチが、21世紀教育の主流になるというのが、本研究の結論である。
21世紀の教育改革には、対処療法ではなく根本療法が求められており、そのためには「否定主義」「減点主義」「同質性主義」から脱却し、「肯定主義」「加点主義」「多様性主義」へとシフトすることだ。
その具体的な手法の一つが、理論化、体系化、標準化されたアカデミック・コーチングである。教師の心構えに変革を起こし、教育改革の切り札の一つとなり、教育イノベーションをおこすに違いない。
現在の学生を、どのように主体性・能動性のある学生に変えるかについて議論する前に、教師自らが、いかに変わるかについて議論することが先決ではないだろうか。自分たちが変わらずにいて、学生だけを変えようとするのは、理にかなっていない。まず変わらなければならないのは、学生ではなく教師なのだ。まずは自分たちを変えよう。アカデミック・コーチングで。