- 著者
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菊池 里奈
藤井 克幸
上林 悠人
塚畑 宏大
佐藤 愛実
早瀬 彩乃
小宮山 典寛
- 出版者
- 一般社団法人 日本獣医麻酔外科学会
- 雑誌
- 日本獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:21896623)
- 巻号頁・発行日
- vol.51, no.2, pp.29-35, 2020 (Released:2020-11-02)
- 参考文献数
- 14
ネコの尿管閉塞に対する療として、SUB(Subcutaneous ureteral bypass)はスタンダードな治療手段であるが、その多くがX線透視下で実施されている。我々はSUBの設置を、超音波ガイド下および術中単純X線撮影(非透視下)で行っており、今回はその13症例の治療成績、合併症、予後について検討した。その結果、超音波ガイド下におけるSUB設置においても腎数値は従来の報告と同様に改善し、臨床症状も改善した。合併症に関しては、今回の検討では従来の報告に比較すると、術後感染率がやや高かったが、長期的な予後は良好であり、超音波ガイド下でのSUB設置はネコの尿管閉塞に対する有効な一手段と考えられた。また、SUBのカテーテル閉塞防止に関する検討として、食餌内容変化と尿比重の関連を検討したが、症例数が少なく今回は明らかな結果は得られず、更なる検討が必要と考えられた。