著者
平野 友規 落合 健太郎
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究特集号 (ISSN:09196803)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.14-20, 2014

UI(ユーザーインターフェイス)デザインのトレンドは、従来のスキューモーフィックデザインからフラットデザインへと移行し、説明過多な装飾から脱却した。フラットデザインという共通のデザイントーンによってUIビジュアルデザインの「モジュール化」が起きている。そのことからUIのビジュアルデザインがコードのみで実装可能となり、これまで困難とされていたUIビジュアルデザインのライブラリ化がはじまると考えられる。近い将来、UIのビジュアルデザインという仕事がエンジニア側のワークフローに組み込まれるだろう。「描画」というデザイナーの専門性が揺らいでいる。本稿では、デザイナーの仕事の本質とはデザイニング(行為)とそれを支える知恵にあることを主張する。そのために、著者らの業務体験を参考に考察する。