著者
葉養 正明
出版者
文教大学
雑誌
教育学部紀要 = Annual Report of The Faculty of Education (ISSN:03882144)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.73-77, 2019-12-20

本稿は,東北地方沿岸部の少子化・人口減の中長期的なトレンドのもとで発生した東日本大震災後の,①小中学校の再建再編の進行,子どもの教育圏に生じた変化の記述を進めるとともに,②「学校統廃合の社会的費用1)」に関連する先行研究2)や学校統廃合の財政効果に関するいくつかの自治体3)の試算などのレビューを進め,②「学校統廃合の社会的費用」に迫る枠組みについて検討を進めようとする研究に向けた序論である.本稿が対象にする東日本沿岸部の場合,中長期的に少子化・人口減が進行すると同時に被災からの教育復興という二重苦に直面している.そこで,本稿は,「学校統廃合の社会的費用」という切り口を設定し,就学人口の中長期的縮小と被災に伴う就学人口の変動,教育復旧・復興の必要性という諸要因の絡んだ学校規模や配置のあり方問題の検討を進めることにする.
著者
葉養 正明
巻号頁・発行日
2011-02

本報告書は、我が国の全国的な少子高齢化の動向を踏まえながらも、学校間距離や学校立地の仕方等については地域差が大きい実態を、どう公立小中学校の規模政策に反映したらよいかについて、総説としてまとめている。 一般的には、学校規模の適正化を進めようとすれば学校間距離を拡大することになり、すでに学校間距離が大きい場合には、学校規模の適正化方策を推進することには困難が大きい。また、わが国には300以上の離島が所在しており、小中学校併設校1校のみ、という島もある。以上のような状況を踏まえると、学校規模の適正化のほかに、教育水準を維持するための代替策が模索される必要がある。 本報告書は、我が国の各地の小中学校の配置実態について、できるだけ多くの実地踏査を積み重ね、整理分析することを踏まえ、小中学校の配置特性に対応した再編の方向について考察している。