著者
藤 昇一 上原 誠一郎
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2014, 2014

コーディエライト(Crd)の結晶構造には高温型と低温型が存在する。Crdの構造や熱膨張特性を調べる際には,結晶系を正確に把握する必要がある.しかし通常の粉末X線回折法のデータのみでは,低温型と高温型のプロファイルが類似しており,一義的に決定することは難しい.そこで本研究ではCrdの結晶系を決定する事を目的とした研究を行った. 試料はタンザニア産アイオライトを用い,粒径を2~5ミクロンに粒径を揃えた.X線回折実験データをもとにリートベルト解析による結晶構造の精密化を行っている.現段階でのフィッティングの状況は良好に言っている様に見受けられるが,指標となるS値は2程度であり,更なる検討が必要である.えられた原子座標から高分解能像シミュレーションを行い,実際の高分解能像との比較した.さらに都城のDistorsion Indexでも低温型の特徴をしめす.