- 著者
-
藤井 正徳
- 出版者
- 京都薬科大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2013-04-01
本研究の目的は,脳ニューロステロイドであるアロプレグナノロン(ALLO)とアトピー性皮膚炎における痒みとの関係を明らかにし,新規掻痒治療薬ターゲットを創出することである。特殊飼料給餌によりアトピー性皮膚炎様症状を発症したマウスにALLOを全身投与すると掻痒様行動が顕著に増加した。このALLO誘発掻痒には,脳内GABAA受容体機能亢進作用が関与することを明らかにした。また,ALLO合成酵素阻害薬finarsterideの投与によりエタノール誘発性掻痒が抑制されたことから,内因性に産生されたALLOが痒みを誘発する可能性が示された。