著者
藤原 滋樹 笹倉 靖徳
出版者
高知大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

ホヤ胚におけるHox1遺伝子の発現をレチノイン酸が活性化することを証明した。また,ホヤ幼生の器官形成にレチノイン酸とHox1が必要であることを証明した。オタマボヤはホヤと近縁なのにレチノイン酸合成酵素や受容体を持たない。本研究では,オタマボヤとホヤの両者がレチノイン酸に依存せずHox1の転写を活性化する仕組みをもつことを発見した。オタマボヤがレチノイン酸を失って絶滅しなかったのは,共通祖先がレチノイン酸依存的/非依存的な転写活性化機構の両方を備えていたからと思われる。