著者
藤本 大介
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.142-150, 2019-10-01 (Released:2019-10-01)
参考文献数
40

近年,外界の情報を取得し,自身の制御を行う自動運転車などの開発・普及が進んでいる.このような機器においては,外界の情報を取得するセンサを用いる.その際,機器はセンサからの情報を信頼し動作するため,攻撃者によりセンサの情報が改ざんや妨害されるとその動作を不正に制御される可能性がある.このように外界の情報を取得し制御するような機器においてはセンサからのデータのセキュリティを考える必要がある.本稿ではセンサが外界から情報を取得する過程におけるセキュリティについて概観する.
著者
藤本 大介 安達 政隆 入江 亮輔 秦 雄介 柿添 豊 桒原 孝成 井上 秀樹 實吉 拓 中山 裕史 向山 政志
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.106, no.10, pp.2206-2213, 2017-10-10 (Released:2018-10-10)
参考文献数
11

偽性副甲状腺機能低下症(pseudohypoparathyroidism:PHP)は,副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)の内分泌標的組織における不応性を原因とし,複数の病型に分類されるが,障害の部位により大きくI型,II型と分かれる.症例は,51歳の男性で,20年程前より両下肢・腹部の筋痙攣の自覚があり,血清Cr 1.30 mg/dl,Ca 6.7 mg/dlと著明な低カルシウム血症を認めたが,腎機能障害は軽度であり,尿細管障害を示唆する所見も認めなかった.PTH分泌が比較的保たれていたため,PHPを疑ってEllsworth-Howard試験を施行し,PHP II型の確定診断を得た.活性型ビタミンDの投与により臨床症状は消失し,血清Ca値は正常化した.PHP II型は非常に稀で依然不明な点も多く,今後の病態解明が待たれる.