著者
藤本 玲子 青山 幹雄
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.1161-1174, 2018-04-15

データ駆動要求工学D2RE(Data-Driven Requirements Engineering)を実現するためにセマンティックグラフモデルに基づく情報モデルを提案し,それを用いて仮説設定,データ収集,分析,評価を繰り返す要求獲得プロセスモデルA*プロセスを提案する.D2REの具体化として,データ駆動ステークホルダ分析のためのA*プロセスの詳細を定義し,あわせて,その支援環境D2RA(D2RE Analyzer)のプロトタイプを開発した.提案方法とD2RAプロトタイプを実際の公共サービス開発会議における発話データへ適用し,ステークホルダの特定と構造化を行い,ステークホルダマトリクスの自動生成を行った.さらに,対象の公共サービス開発会議の参加者へアンケート調査を行い,D2REの分析結果と比較し,提案方法の妥当性,有効性を示した.