著者
藤本 直正 林屋 慶三
出版者
The Japanese Society of Sericultural Science
雑誌
日本蚕糸学雑誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.83-88, 1961

1) 家蚕着色繭品種61種を供試して, 繭に含有されるフラボノイドとカロチノイドとの割合によって品種の分類を行なった。<BR>2) 大部分がカロチノイドでわずかのフラボノイドを含む品種の群と家蚕の祖先型のクワコと同様に両色素がほぼ等量宛含有される群と全色素がフラボノイドである群の3群およびそれら3群の各中間の割合を示す品種の群を認めた。<BR>3) 大部分がカロチノイドである群には欧洲種の大部分の品種が属し, 熱帯系のすべてはほとんどあるいは全部の色素がフラボノイドである群に属していた。<BR>4) クワコと同様に雨色素がほぼ等量ずつ含まれる群には欧州, 中国, 日本の各品種の1.2が属していた。<BR>5) 外観から黄繭系とみられるもののうちにもカロチノイドよりフラボノイドの方がかえって多く含まれる品種が存在する。また, フラボノイドの全然含有されない着色繭品種は1種も認められなかった。