著者
藤森 崇 田井中 直人 高岡 昌輝
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第28回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.309, 2017 (Released:2017-11-30)

再生可能エネルギーの全量買い取り制度の導入(2012)などにより、太陽電池の市場規模は指数関数的に拡大しており、今後10年程度で技術的寿命を迎えた太陽電池パネルの廃棄量増加が見込まれている。しかし、日本では主に産業廃棄物処理の流れの中で処分され、個別の処理システムは確立されていない。太陽電池パネルはシリコン系のものが世界的な主流である。シリコン系太陽電池パネルには、鉛、銅、銀、ヒ素、アンチモンなどが含まれている。本研究では、ハロゲン化揮発法をシリコン系太陽電池パネルに対して適用し、含有される元素の除去特性について実験的に検証することを目的とした。単結晶・多結晶パネルに対して塩化剤・臭化剤を添加した複数の条件を適用した結果、元素や結晶の違いによって揮発効果が異なることが明らかとなった。例えば、鉛においては塩化揮発が、アンチモンにおいては臭化揮発が高い揮発効果を示した。
著者
藤森 崇 吉川 達也 高岡 昌輝
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第26回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.173, 2015 (Released:2015-10-20)

近年、余剰ブラウン管が大量発生し、高濃度に含有している鉛(Pb)を除去し無害化する処理が必要である。また、代替として流通している液晶ディスプレイには、消泡剤としてヒ素(As)またはアンチモン(Sb)が含まれる。先行研究では、ガラス製品中Pb, As, Sbを除去する方法として塩化揮発法を適用し、揮発除去および溶出抑制効果が認められた。他方、有害性が懸念される臭素化難燃剤のひとつであるテトラブロモビスフェノールA(TBBPA)を臭化剤として利用した臭化揮発効果の報告がある。また、都市ごみ焼却飛灰は、一般的に高濃度で塩素を含有しているが、塩化剤としての適用研究例は見当たらない。本研究では、TBBPAおよび焼却飛灰の臭化剤、塩化剤としてのガラス製品中Pb, As, Sbへの適用可能性を実験的に検討することを目的とした。同時に、揮発処理後ガラス製品残渣からの溶出特性評価も実施した。