- 著者
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藤田 優一
藤原 千惠子
- 出版者
- 一般社団法人 日本小児看護学会
- 雑誌
- 日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, no.2, pp.54-60, 2013-07-20 (Released:2017-03-27)
- 参考文献数
- 15
看護師が判断する小児の催眠剤、鎮静剤、麻酔剤使用後の転倒・転落に注意が必要な時間の指標を明らかにすることを目的として調査を行った。小児看護経験が5年以上の看護師(平均8.3年)を対象に2回のデルファイ法を実施した。第1回調査では23施設の121名に、催眠剤、鎮静剤、麻酔剤を調査票に示して「薬剤投与後は経験的に何時間後まで転倒・転落の危険があると判断するか」を質問し、第2回調査では65名に第1回と同様の質問に対して「1時間」〜「24時間」の中から回答者が選択した。回答を短い時間から順に並べて積算した時に、回答数の80%以上となる時間を転倒・転落に注意が必要な時間の指標とし、トリクロホスナトリウムシロップは3時間、抱水クロラール坐剤3時間、ミダゾラム6時間、チアミラールナトリウム3時間、チオペンタールナトリウム4時間、全身麻酔手術の帰室後6時間であった。