著者
辻脇 真澄 藤田 靖幸 清水 宏
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.124, no.7, pp.1305-1311, 2014-06-20 (Released:2014-06-23)
参考文献数
18

Intravascular large B-cell lymphoma(以下IVLBCL)はリンパ腫細胞が全身の小血管を閉塞する結果,多彩な症状を呈するリンパ腫の一型である.近年,早期診断に有用な検査方法としてランダム皮膚生検が注目されている.我々は当科で施行したランダム皮膚生検33名を検討した.その結果,ランダム皮膚生検の施行部位は皮下脂肪織の厚い腹部または下肢が望ましいと考えた.また生検方法はスピンドル生検が望ましいが,自験例では5 mmパンチ生検も検出率に有意差はなく,パンチ生検の選択の余地があると考えた.