著者
佐藤 年明 杉村 伸一 藪中 俊典
出版者
三重大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
三重大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 (ISSN:13466542)
巻号頁・発行日
no.30, pp.77-82, 2010

本稿は、佐藤「小学校性教育における『生命誕生過程』の授業実践の自己分析」(2008年)、「三重大学教育学部附属小学校での2つの実験授業における指導効果の比較検討」(2009年)の続編である。過去2稿で自己分析した授業実践「おなかの中の赤ちゃんの成長」(2007年3月2日、4年B組、全2時間/2007年12月11日、4年C組、全2時間)に続き、2008年度に「おなかの中の赤ちゃんの成長」(2009年1月22日。28日。29日・3月5日、3年A組、全5時間)、「赤ちゃんのいのちの始まりから誕生まで」(2009年1月22日・28日・2月13日・3月3日・6日、5年C組、全5時間)を実施した。2008年度実践は初めて複数の学年学級での並行的実施となった。両学級の学習内容には違いがあるが、学習の総括として子どもたちに「赤ちゃんの旅」と題する作文を書かせたことは共通している。そこで授業者・佐藤と両学級担任の杉村。藪中の共同討議により、学習内容である胎児の成長に関する児童の認識および感情を分析することを今次実践の総括の主要課題に据えた。なお本稿は、平成19年度~ 21年度科学研究費補助金(基盤研究(B))「共生社会における性教育の現代的意義一スウェーデンの先進的事例に学ぶ―」(課題番号19402048)の一環としての、日本における基礎研究の一部をなしている。