著者
平岡 義範 西 英一郎
出版者
京都大学
雑誌
新学術領域研究(研究課題提案型)
巻号頁・発行日
2008

我々が作製したナルディライジン欠損マウス(NRDc-/-)は、寒冷環境下(4℃)での体温維持機構が破綻していた。寒冷環境下で適応熱産生を担っているのは、褐色脂肪組織(BAT)のミトコンドリア脱共役タンパク質(UCP1)である。寒冷負荷後のNRDc-/-のBATでは、UCP1の発現上昇が認められなかった。一方、NRDc-/-において熱放散が亢進していることを明らかにし、NRDc-/-における体温恒常性の破綻が、適応熱産生および熱放散抑制両者の障害によることを明らかにすることができた。