著者
沼本 晋也 林 拙郎 西尾 陽介 近藤 観慈
出版者
日本森林学会
雑誌
日本林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.114, pp.215, 2003

従来,復旧治山が主であったが近年は予防治山も重視されるようになった。そのため,事業に対する必要性の判断が重要となり,危険性が高いと判断される地区や支流域から順次事業を行う必要性が生じている。三重県では山地森林の適正な管理を目的とした森林GISデータベースが整備されており,治山分野に対してもこのデータベースを活用することが求められている。そこで,森林データベースを用いた山地流域の土砂災害に対する被災危険度を評価するための基準作りを目的として,崩壊との関連性の高い諸要因を設定し,数量化理論を用いて崩壊の発生・非発生事例を分析し,支流域単位での崩壊危険率の算定を行った。次に,求められた各支流域の崩壊因子と保全因子に基づき,対象地域における支流域ごとの被災危険度の評価を行った。