著者
末村 剛彦 西岡 到 柳生 智彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PS, 光スイッチング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.1, pp.25-30, 2002-04-03
被引用文献数
3

GMPLSを用いたメッシュ障害回復方式の中で、基幹系光ネットワークにおいて特に重要と考えられるプリプランド・パス障害回復方式の課題と、それらの課題を解決するためのルーティングおよびシグナリング・プロトコルの拡張について述べる。プリプランド・パス障害回復には1+1,1:1,Sharedの3つのタイプがあり、これらにUnprotected、予備リソースを用いるExtra Trafficを加えた5つの障害回復タイプがある。それぞれによって得られるサービスクラスとリソース利用効率の間にはトレードオフがあり、要求されたサービスクラスに応じて最適な障害回復タイプを選択できることが望ましい。本稿では、これら複数の障害回復タイプをサポートし、Extra Trafficへの意図しない接続等の付随的な課題を解決するためのプロトコル拡張を述べる。また、複数レイヤに階層化されたパスに対する障害回復において、レイヤ間の競合等の課題を解決するための2つの方式、Subnetwork障害回復とEnd-to-end障害回復を提案する。