著者
西川 慶子
出版者
広島大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997

けいれんモデル動物作出のために、申請者らによっってクローニングされたけいれん関連遺伝子SEZ-6のトランスジェニックマウスを作製した。トランスジェニックマウス作出に用いた導入ベクターはSEZ-6cDNAをネスティンのプロモーター/エンハンサーの神経特異的な発現を制御する領域に結合して構築した。このベクターはレポーター遺伝しとして大腸菌βガラクトシダーゼ遺伝子を用いて導入遺伝子の発現をモニターできるようにした。通常の方法により、このベクターを用いてトランスジェニックマウスを作製した。レポーター遺伝子の発現は、予想された通りに中枢神経系で強い発現を示した。このことから、導入したSEZ-6cDNAも中枢神経系で発現していることが予想された。このトランスジェニックマウスは雄雌とも正常な妊性を示した。さらに、組織レベルでは目立った異常は認められなかった。今後はこれらのトランスジェニックマウスのけいれん誘発剤に対する感受性を調べなくてはならないと考えている。