著者
西田 拓洋
出版者
高知大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2020-04-01

認知症疾患診療は、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の段階で診断し、治療開始することが望まれている。しかし近年MCIの中に児童青年期までに診断されなかった発達障害者に、加齢性の認知低下が加わった状態の人が混在している可能性が指摘されている。本研究では、神経画像検査やCSF中のADバイオマーカー検査、発達障害評価を実施し、AD、DLB、ASD、ADHD等の原因疾患同定のための鑑別診断を行い、発達障害MCIと認知症MCIの割合を計算する。また認知機能や巧緻運動評価を実施し、その結果を2群間で比較した上で有意差が認められた検査項目に対し判別分析を行い、判別式を作成することで臨床に役立てる。