- 著者
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酒井 類
田中 博章
財田 由紀
小田原 健一
伊吹 憲治
- 出版者
- 愛知教育大学附属高等学校
- 雑誌
- 研究紀要 (ISSN:09132155)
- 巻号頁・発行日
- no.44, pp.1-12, 2017-03-31
科目「現代社会」では、経済の項目において雇用・労働問題を取り扱うことになっている。しかし、高校生の多くは労働者としての経験がなく、そのためリアリティをもった授業を行うのが難しい現状にある。当該項目において教科書には多くの用語がゴシック体で並ぶが、授業展開はそれを追いかけることに汲々としていたのではないか、そんな問題意識があった。たしかに「労働基準法」という用語を知ることは大切だが、それだけで充分とは言えないであろう。今回の研究授業では、題材としてブラックバイト取り上げた。近い将来多くの生徒が関わるであろうアルバイトゆえ、興味・関心も高いと判断したからである。一方で知識のない学生は、問題に直面した際に、自分の経験で対処しているのが現状である。この状況を鑑みるに、高等学校で労働教育を行う意義は充分にあると考えた。もちろん、いずれ直面する就職の際にも、ここで学んだことは何らかの形で手がかりとなるであろう。本校における労働教育についての現状を報告したい。