- 著者
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賴 晋也
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.110, no.7, pp.1441-1446, 2021-07-10 (Released:2022-07-10)
- 参考文献数
- 10
免疫不全関連リンパ増殖性疾患は,一過性のリンパ節腫脹から悪性リンパ腫までを含む包括的な概念であり,WHO(World Health Organization)分類(改訂第4版)においては,免疫不全の原因に基づいた分類が提唱されている.EBウイルス(Epstein-Barr virus:EBV)が発症に関与することが多く,悪性度は組織型により大きく異なる.臓器移植や自己免疫疾患に対する免疫抑制薬の使用頻度の増加,HIV(human immunodeficiency virus)感染者の増加,加齢に伴う免疫能の低下に伴い,臨床現場では本疾患の重要性が増している.